伐採の必要性
台風被害で露呈した倒木による被災ダメージの拡大
2019年秋に起こった台風19号による台風被害では、都心部に近い千葉県で大規模停電が起こりました。
何週間にもわたって続いたことから、電力会社の対応の甘さが批判されたり、なぜすぐに復旧できないかと不満の声が起こりました。
全国各地から電力会社やサポート会社が訪れ、泊まり込みで復旧作業となったわけですが、その作業を妨げたのは倒木です。
大規模停電を起こした原因の一つにもなったのは手入れされてない樹木です。
台風による強風や豪雨の影響で木が倒れこんだり、枝が折れることで電線を切断して送電できなくなりました。
大木の中には電柱まで押し倒したものまあります。
遅々として進まない現場の復旧作業を妨げたのは電線に絡み電柱にもたれかかっている樹木です。
復旧まで一か月あまりの時間を要して、人々の生活に支障を与えてしまったのは伐採や剪定が行われないまま放置された樹木です。
所有者に管理業務がある
昨年の台風被害では電力会社や行政の対応に批判の声が集まりましたが、大規模停電や復旧作業を妨げた要因となった木の管理は、本来であれば木の所有者が行わなければならないことです。
自治体が管理しているエリアもあったと思いますが、個人が所有している木も多かったと思います。
普段見に行かない土地だから、大きくなりすぎて手に負えない、普段は問題ないからと放置していると防災の妨げになることを昨年の台風で学ぶことができました。
もし、所有する木が大きくなりすぎているようでしたら、今後の災害に備えて伐採することをおすすめします。
ゴヨウマツが倒木寸前
参考記事 山梨県で台風による倒木
特に住宅の敷地内にある木やご所有の山林や空き地などにある木が電柱や電線に近接している場合には、災害が発生する前に対策をとるのがいいかと思われます。
災害に限らず伸びすぎた樹木は周辺地域に影響や損害を与えることがあります。
日陰を作って生活に影響を及ぼし、倒木や枝が折れて隣家に損害を与える可能性もあります。
民法では境界線を超えた根は抜根できても、枝は所有者に頼むしかないと定められています。
近隣との無用なトラブルを避け、損害を与えないためにも大きななった木や越境した枝の伐採をおすすめします。